thinking about the bass

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ask sakuma a question のページに BrazilのJoão君(さん?)から以下の書き込みがあった。(以下、長くなります)

I think that on japanese rock(or music in general) the bass really stands out , sometimes being in a main role on the music, kinda different then on western where it's often hidden on the mix.I realize that on rock bands from the 80s and 90s(specially visual kei bands) but also on old bands like Happy End and Off Course, do you think there is any particular reason for that?(ok, I know that's a really silly question)

【訳:日本のロックでは(あるいは全般的に)ベースが飛び抜けて大きく感じます。時には音楽のメインの役割を担ってしまっているほどに。通常ベースはミックスの中に隠れてしまう西洋の音楽のバランスとは違って。そういうロック・バンドが80年代~90年代(特にビジュアル系)に多く見られると思うのですが、”ハッピーエンド”や”オフコース”と言った古いバンドにも見受けられます。その特異性の理由って何なのでしょうか?(すみません馬鹿げた質問で)】

考えてみた。とても”馬鹿げた”質問などでは無いと思えた。これは日本の音楽の特異性・特殊性(欧米に対し)のある一面を見事に捉えた質問なのじゃないだろうか。

80~90年代の日本ロックに関しては僕自身認識していることでもあるが、それらに限らずハッピーエンドやオフコースと言ったものも、と言う指摘に驚いた。
ハッピーエンドに関してそういう認識は全く無かったので確認がてら聴いてみると、もちろん楽曲にもよるが、ベースが異様に大きいものがある。僕のイメージでは細野さんと言うベーシストはむしろミックスの中に埋もれるベースを指向するイメージがある。にも関わらずこのバランスは確かに異常だ。何故に?優れたベーシストだったから?否!

そう思うとハッピーエンドと同時代、四人囃子の一枚目(僕では無く初代ベーシスト中村慎一時代。自分の演奏に関してはある種客観的な判断が難しいので)も、例えばピンクフロイドなどと比較すると明らかにベースラインに耳が行くのは確かだ。

僕がベースを始めた頃(確か1973~4年頃。四人囃子の前のバンド、MythTouchからベースを始める。それまでは12歳からずっとギタリスト)実はベースの存在意義があまりよくわからなかった。ひとつには自分が邦楽(長唄)どっぷりの環境に育ったせいもあるかも知れない。知っている限り邦楽にベースと言う概念は無い。ギターよりずっと前に三味線をやっていたので、アンサンブルの中にベースと言う概念は全く無かった。コードの概念すらも曖昧だった。
なので、ベースを始めたものの何をどう弾けば良いのか、しばらく暗中模索。考えられたのはクラシックにおける低音の役割(いわば、ピアノの左手?)実際そういう感じのベースからスタートした。低音楽器の真の役割など知るよしもなく、音程を聞きとりづらいからとアンプのベースをカットしトレブルをめいっぱい上げたベース音で演奏していた。

その後四人囃子に参加しても、まだよくわからないままに続けていた。それが『ゴールデン・ピクニックス』と言うアルバムの制作中「レディ・バイオレッタ」と言う曲を演奏しながら突然悟った。何故にベースが必要なのか、その存在理由と必然を。
その日以来、実に自由にベース演奏が出来るようになった。長年ギター弾きだったのに、ベースの方が楽に演奏できるようになった。
その時知った重要なことのひとつが「ベースは聴こえなくてもいい。存在していればいい。」の様なことだった。

それから何十年も経ってその意識を再度実感したのが、ポール・マッカートニーの東京ドームの公演時。ポールがベースを弾くと、ベースが聴こえなくなる!でも明らかにそこに実在している!!耳でベース音を追うことができなくとも、素晴らしい演奏だった。明らかにベーシストの理想像だった。

プロデューサーとして色々なバンドに関わり、いつの頃からかミックス時に「ベースをもっと上げてください」と注文するバンドが増えた。時代的には確かにビジュアル系の台頭と時を同じくしているかも知れない。

推論:
日本には元々ベースと言う概念が無かったが故に、ベースを耳で聴こうとしてしまう。故に音量が上がってしまう?(ちょっと単純過ぎる推論で、どこか居心地が悪い様に感じる)

先日のunsuspected monogram のレコーディング中に、エンジニアの競君、ベースのスナパン、他のメンバー交えこの話題をしてみた。もちろん結論など出ないけれど、深い話しになった。

ベーシストの方、エンジニアの方、アレンジャーやプロデューサーの方。一緒に考えていただけたら幸いです。

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2 Comments

Hi João,

I'm sorry that I couldn't translate to English. It's even hard for me to translate.
Also still I can not find the truth of this question...

João said:

Hello,

I've seen you answered my questions, thank you very much!
Unfornately right now my japanese level is too low to read, so I think by the end of the ear I will read it.
Thanks again, and I think I have some other questions for you some time soon.

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This page contains a single entry by masahide sakuma published on June 22, 2009 1:33 AM.

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