the dog

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病床に臥せっていると(てほど大袈裟では無いが)退屈なもので、まずは音楽を聴いてみたり、それも飽きて iPhone にこんな時のためにとダウンロードしていた「i文庫」なるアプリで『日本文学』を読んでみようと思い立つ。退屈な時は何か読むか音楽を聴くのが通り相場なのだろう。

実は恥ずかしながら、子供の頃より『文学』あるいは『小説』と名の付くものには全く無縁。小学校の授業中に出てくる短い文章程度しか知らずに生きてきてしまった。なので作家名程度は聞いたことはあるが、その人はどんなモノを書いたどういう人物かなど全く。

まず国木田独歩の『武蔵野』を読み始めてみたが、どうにもテンポが遅すぎるのと文章が冗長過ぎる感がして数ページで挫折。
誰にしようかな、と画面をスクロールしながら正岡子規に目が行く。
『病牀瑣事』(びょうしょうさじ)を読んでみる。初めて作者が足が立たないほどの重病に冒されていたことを知った。文章の感じが良かったので他のモノも読んでみようと、タイトルに惹かれて『犬』と言う小説を読んでみた。

概要は:
昔々天竺に犬を愛でる国王、国民の国があり、ある日男が国王の犬を殺してしまう。もちろん男はすぐに死刑に処せられ、どういう訳か信州の山奥に犬として再生。食べ物も無く『姥捨山』の姥を食べる日々を送り、88人目の姥を食べたときふと悟る。「犬の分際で人間を喰うのは罪深いことだ!どうか人間に生まれたい!」と。
そこで四国へ巡礼の旅に出かける。八十八箇所巡りの一箇所事に一人の姥を食べた罪が軽減される。
が、八十八箇所目の寺の門前で力尽きる。ふと気づくと目の前に地蔵様が現れ、お前の大願成就させてやろうと言う。と、八十八羽の鴉が飛来し一斉に犬の身体をついばみ始めた。
そこへ通りかかった僧侶が不憫に思い、鴉を追い払い犬を埋葬してやる。すると地蔵様が「あの鴉たちは喰われた八十八人の姥の怨霊じゃ。だから放っておけば良かったものを、これであの犬は生まれ変わっても一生病気と貧困でろくな人間になることはできないな・・・」と。
そんな事があって、そうして生まれ変わって僕になったんじゃあるまいか?その証拠に足が全く立たんので、犬のように這い回っているのだ。

すごいと思った。
今日「犬のように」と言う曲を演奏する。

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