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recone

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先日のライブ中に音が出なくなってしまった、Fender Princeton / Brown Tolex。
Princeton_BRN-1960.jpg

早速修理をお願いしようと、久しぶりに Human Gear 八木さんに連絡。以前自分で運営していたギターメーカー SGCrafts Ltd を立ち上げる時にも、色々お力を借りずっとパーツの供給もお世話になっている。またレコーディングのアンプをお借りしたり、真空管等のパーツをお願いしたり、ずいぶんと助けていただいていた。

早速八木さんから返事をいただき、信頼できる方なので問い合わせてみてはどうですか、とプロサウンドSOS の若林さんを紹介していただいた。

昨日から始まったウラニーノのレコーディング前に、早速若林さんのところへ直行。
羽田空港に近い、大鳥居そば。普段あまり通ることの無い地域。一方通行が多く、少し手こずりながら到着。道端に車を寄せていると、音で気づかれたのか若林さんが出てきてくれた。初めてお会いするのだけれど、その表情を見ただけですぐに信頼できる方だとわかる。

アンプの山の作業場に通していただき、簡単に故障説明。こういう空間好きだな〜とか思いながら暖かいコーヒーを入れていただき、しばらくアンプ談義に花が咲く。物腰のとても柔らかい心底技術畑な方で、話しを伺っていて楽しくなって来るが、ウラニーノを待たせてしまうので早々に退散。もちろんスタジオには遅刻!すまん!!

夕方若林さんからメールが入る。
「悲しいですが、スピカーが擦っていまして小さい音でバリバリ音が出ていますので、リコーン又は、別なスピカーと交換になってしまいます。」
ガ〜〜ン!!よりによってスピーカーが飛んだ〜〜、トホホ。まぁ、年代物だしなぁ・・・と思いながら、若林さんに電話で相談。
「残念ですが、お薦めできるスピーカーは思い当たらないので、リコーンでしょうか」との話し。そうですね、とリコーンとアンプ自体のメンテをお願いする。

さて、これで当分(最短でも2ヶ月とのお話し)Princetonが使えない。困ったぞ・・・と、Matchless Lightning 15 と言う15ワットのアンプを持っていたのを思いだした!
ほこりまみれのマッチレスを数年振りに引っ張り出して、早速今日ウラニーノで調子見がてら(?)レコーディングに使ってみる。
「そうそう、こんな音だったな〜」と懐かしく思いながらレコーディング。山岸君の声とのマッチングがいい。

lightning15.jpg しばらくはライブのメイン・アンプの座を勝ち取ったね。

5/20 - 21、二日間の池袋『鈴ん小屋』での早川義夫さんのライブ、無事終了。

今回は数年ぶり(10年以上?)のバンド編成。ドラムに茂木欽一さん、ベースに柏原謙さんと元フィッシュマンズ( バイオリンの故HONZI 繋がり )の二人を迎え、さらに元ジャックス水橋春夫さんをゲストに迎えてのライブ。

昨夜は初日にも増して、更に熱いライブだった。実際に早川さん、頭から水を被った様に汗でずぶ濡れ。2時間超のステージ、時に激しく時に優しくシットリと・・・のはずが、ほとんど”激しく”燃えた。

それにしても茂木君(欽ちゃん)のドラム(以前にも何度か一緒にレコーディング・セッションしているのでよく知ってはいるのだけど)一緒に演奏していて気持ちのいいこと!グルーブが、”スパスパ”っと縦に切り開かれて行く感じ、とでも言うのか、実に潔いリズムで、耳で音を聴かなくても自然に身体が反応してしまうドラマーだ。
対してベースの柏原さんは、あくまで”低いところ・低いところ・・・”をと丁寧に慎重に音を紡いでいく感じ。とにかく演奏中に優しい人柄が伝わってくるベース。皆の演奏に時折顔をほころばせながら、暖かい目線を送ってくれる。

ゲスト出演となった水橋さん。当時16歳のギター小僧だった僕には『神』なのです。リハーサルの時から、”あの”音、”あの”フレーズにやられっぱなし!それプラス今回は特大ボーナスの「時計をとめて」のボーカル・・・。オドロイタ!何でこんなに歌うまいの?いい声なの??。。。だって、全くの素人でしょ?ジャックス以後の40数年間ギターに触れたことも無ければ、歌ったことも、ステージに立ったことも一度も無いと言う。Winkや横浜銀蠅やらのディレクターとして、ずっと音楽制作の最前線に居たとは言え、自分で音楽をやって来たわけではないのに、何故に?と思ってしまう。
そう思うと「ジャックス」、早川さんはもちろん、亡くなってしまった木田さんやベースの谷野さん含め、特異でオソルベシ才能を全員が持っていたバンドだったのだな〜、と改めて思い返す。

さて、昨夜メインの早川義夫。一昨日以上に”音楽できること”を本当に嬉しそうに、身体中で歌い・ピアノを弾き。思い切り汗まみれで素晴らしい歌を唄いきった。水橋さんと今さら共演できることも本当に嬉しそうだ。
とにかく、先日のブログにも書いたが、この人はホンモノのロック・ミュージシャンなんだなと再認識した夜だった。バンドと盟友を得て、正に”水を得た魚”状態で天性のロック・ボーカリストぶりを思う存分発揮していた。こんな強力なロック・バンドそうは居ないよな、と思わせる演奏だった。

私事だが、終演後珍しく(?)たくさんの方からお褒めの言葉をいただいた。抜粋すると:
 *ギタリスト佐久間正英の本領を初めて見させてもらいました。
 *今夜は「最後まで持ちこたえて欲しい」と切実に思いました。(途中で倒れると思われた?らしい)
 *今までで一番よかった!
 *狂気だった!
 *なんだ、ギターうまいんだね!?(何度もライブを見て来られたH女子)
 *今日の”主役”だね〜!
 等々。 ありがとうございました。

確かに昨夜は久しぶりに、思い切り、ずっと気持ちよく、”本気で”ギター弾きに成りきれた様に思う。
理由・・・先日のブログに書いた『Pete Cornish G-2 Fuzz』を初めて使ってみて、あまりに音が良くて、普段の10倍くらい上手くなった様な気になって(調子に乗って?)弾くことができたこと!
何て単純な理由!?

さてさて。来月5/18に吉祥寺スターパインズカフェで、このバンドの追加公演があります。
是非お越しを!”狂気のギター”をお聴かせしましょう。(^_^)b

今日・明日と池袋「鈴ん小屋」(リンゴヤ)にて早川義夫+水橋春夫+佐久間正英+茂木欣一+柏原譲バンド(?)のライブ。

昼過ぎにマネージャーの新見さんに事務所に迎えに来てもらう。と、すでに車には水橋さんと茂木君が。
順に廻って来てくれたそうです。
池袋へ向かう車中、まるでツアー中の様に盛り上がる。テーマはもっぱら早川義夫。

道路も順調に流れ、早めに池袋に着き楽器を下ろしていると、走り寄ってくる人影あり。
「佐久間さん! フジファブリック、ボーカルの志村です!!」と一声。
あ、言われなくてもわかりますが・・・何で志村君シャーロックホームズの格好を??とつっこむと、何やらスペースシャワー(だったかな?)の撮影中とのこと。
一瞬にしてアタフタと走り去って行きました。相変わらず不思議な人であります。

会場に入り早速セッティング。いつもの早川さんとの二人組とは違い、総勢5人時間がかかる。

<サウンド・チェック中の茂木君>
kinchang.jpg

順調にサウンドチェック&リハーサルが進み、水橋さんの出番。
が・・・水橋さんのギターが音が出ない!今回は水橋さんの楽器周りは僕の担当。急ぎ調べると・・・何と僕が持ってきたテープ・エコー(Fulltone Tube Tape Echo)がトラブル。よく見るとテープが回っていない。やむなく、水橋さんが買ってきたBOSSのDelayに交換。TTE.jpg
やっと音が出て、リハ開始・・・が!何と水橋さんのギターが半音近くピッチが低い!!
ギターのチューニングも僕がやったのだけど・・・水橋さんの持ってきたチューニングメーターの設定が謎だったのか??不明。

そんなトラブルもありながら、和気藹々と本番を迎える。早川さんとのバンド編成何年ぶりだろう?15年ほど前に新宿にあった日清パワーステーションでの第一回「佐久間サミット」以来じゃなかろうか。

ともかく。言い感じに本番が進み、第一部(二部構成なので)最後の曲の中盤。突如ギターの音が消える!
アンプが死んだ模様・・・。皆の演奏が進む中、孤独に原因チェック。でも修復不可能そうなので、途中からピアニカに変更。それなりにいい感じに演奏。
仕方なく、一部終わってから会場にあったアンプに交換。古いアンプ(1962年Fender Princeton)なので、こんなこともあるよな〜。とあきらめる。
a472-1.jpg

さて、トラブルあったものの、気を取り直して第二部スタート!・・・しようとしたら、今度は水橋さんのギターの音が出ない! 足下を確認すると、水橋さんのBOSSのディレイのLEDが点いていない。バッテリー切れ・・・。トホホ。
スタッフがバッテリーを持ってきてくれてどうにか。

とバッタバタなライブだったけれど、結果、どうにかとてもいいライブになった感じ。
二度もアンコールをもらいました。

明日もいいライブになりますよう。トラブル無きように!

g-2 fuzz

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Pete Cornish G-2 Fuzz を eBayで落札!

g-2-1.jpg

Pete Cornish、実は今まで敬遠していたのだけど、今さらHPを読んでみたりして妙に納得。
「これはやはり持っておかなくてはなぁ・・・」と購入決意。

まだ音は出していないけど、さて、どうかなぁ〜?

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今日はフロッグス(the screaming frogs) の 5/6 原宿アストロホール・ライブのリハーサル。今回バックを努めるのは、何と我がバンド "unsuspected monogram" ! unsus の実質初ライブとなる。

前回のライブの時は、使うギターをぎりぎりまで迷ったあげくに、最終的に自作JazzMasterに決めた。
最近は早川義夫さんとのライブでも、メイン・ギターとしてJazzMasterを愛用している。今一番しっくり来るギター。

ところが問題が無いわけではない。『サスティンが短い!』簡単に言えば、音が伸びない。
そのちょっと詰まった感じ、それが故のコンプレッションのかかったアタック感が、弾いていて何とも気持ちよく、フレージングのコントロールもしやすい。なのだけれど、音を伸ばしたいフレーズの時に、あと一歩伸びて欲しいところで止まってしまう。痛し痒し。

と言うのもあって、今回のフロッグスは、unsuspected monogram 用(かな?)に自作した『L5S』タイプのホローボディ・ギターを使ってみようと思い、少し調整及び弦交換。

今までは普通の 010 ゲージを使っていたが、前から試したかった "GHS David Gilmour Signature" の "10.5 - 50" という太いゲージに張り替えてみた。
ghs.jpg

このL5Sタイプ、JazzMaster と正反対で”異様に”サスティンが長い。なので太い弦に変えても大した影響は出ない(通常弦が太くなるほど音は詰まってくる)だろうと思っていたが、全然大丈夫。
むしろすごく弾きやすくなった(安心して弾けるような)印象。

さてリハーサル。僕と若菜君、パーカッションの岸さん(前回のライブではドラム担当)以外は全く初めての Frogs 楽曲。unsusを演るのとは違う苦労を皆それぞれ味わっている感じで新鮮。
今日のリハーサルではまだまだアマチュア・バンドレベルだけど、さ〜て、どうなるのか楽しみ。

<Tamaちゃんを囲んで unsusメンバー+岸さん>
unsus-tama.jpg

writing a new song

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GLAYのコンサートの待ち時間に、楽屋で unsuspected monogram の新曲のデモを徐々に制作。
MacBook と KORG nanoKEY の組み合わせがあれば、どこでも ProTools が使える。便利な時代になったものです。

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あらかたイメージが出来上がり 「これはカッコいいぞ〜!」と横に居たマネージャーのN氏に無理矢理聴かせる。
神妙な面持ち。でも軽く身体を揺らしながら最後まで聴いてくれた。「カッコいいでしょ?」と私。
一瞬の間があって、N氏「う・・・よくわかりません、申し訳無いけど・・・」
「あ、まだ途中だしね。(^_^;)」と軽く切り返す私。

昨日は朝からその曲のデモ制作を開始。「う〜ん、カッコいいのできた!」。
仕事からの帰り道、深夜の車の中で聴き返す。
「う〜む・・・微妙?」

さて、どうなるか?仮タイトル『unsus #23 Bm』。

unsus23.jpg

二日間のGLYA NHKホールでのコンサートが昨夜無事終了。

今回は「Say your dream」一曲だけピアノで参加。一曲と言っても13分超の大作をストリングス11名、混声コーラス隊 80名!との共演。特に二日目の昨夜はバンド含め総勢98名全員力の入った素晴らしい演奏だったと思う。特に昨夜のコーラス隊は感動的だった。「見事なアレンジだなぁ〜!」と自画自賛。

と無事に終わったのだけど、昨夜は一回危ういトラブル発生。
今回の曲はクリックを聴きながら演奏しなければならないので、イヤーモニターを使った。Aviomと言うメーカーのPersonal Moniter システムを始めて使用。これは以前から注目していたのだけれど、実際に使うのは初。全てのモニターバランスを自分で自由に設定できる、期待通りの優れたシステムだった。

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アクシデントは曲の半ばで突如発生。間奏の直後ピアノと歌とストリングスだけのパートになるのだけど(そのパートがクリック命!)その間奏の途中でイヤーモニターの音が消えた!「ん?」とモニターシステムを確認すると、なんとイヤーモニターの延長コードが抜けている。「まずい!もうクリック無しで演奏するしか無い・・・」と考えていた瞬間、モニタースタッフの女性が走り寄ってプラグを挿し直してくれた!!
耳にクリックが復帰したのが、そのクリック重要パートのほぼ1〜2小節前。危なかった〜〜!!
しかし、彼女の咄嗟の判断・行動はスゴイ。ありがとう〜〜!!!
終演後お礼を言いに行きたかったけれど、舞台上は混乱していて彼女の姿を確認できず、言いそびれてしまった。いつかまた会えた時に。

片付け終わり、打ち上げ会場へと向かう。GLAYと飲むのはすごく久しぶりな気がする。昔はよく飲んでいたのだけど、最近はもっぱらスタジオ内だけでの付き合いになっていたので。
相変わらずのメンバー達と深夜まで楽しく語り合う。ライブ以上に楽しい時間?を過ごした。

ステージ上でのストリングス・コーラス隊を見る圧巻の映像、写真撮れなかったのが残念!

昨日は『高田渡生誕会60 (かんれき)』at 武蔵野市民文化会館に、早川義夫さんと出演。
大勢の出演者がそれぞれ1~2曲しか歌わず、それでも6時間に及ぶコンサート。
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車で会場に着くと、ちょうど早川さんと遭遇。「気持ちが合ってるね〜」と冗談を言いながら楽屋へ。
楽屋は大部屋状態で、たくさんの出演者が一同に。日本フォーク界の大御所、重鎮達がひしめいているのだけど、生憎フォークの方達とほとんど面識が無いのであまり居場所の無い感じだったけれど、横の方に早川さん中川五郎さん達と陣取る。それにしても年齢が高い。僕が若い方に入るのではないかしら。

と、楽屋の中でセッションのリハーサルが始まる。どなたなのかわからないが、聞き慣れたフォーク・ソング(カントリーぽい曲)なのだけど、さすが全員プロ、それも多分歴戦の強者達の歌と演奏、とても心地よく聴こえるとても上手い演奏。普段ロックバンドにしか接していない身としては、かなり新鮮な体験。

簡単なサウンドチェック後、すぐに本番開始。
初っ端の渋谷毅さんのピアノが奏でる「ダニーボーイ」に聴き惚れる。「う〜ん・・・またしても体験したことの無い世界」。コンサートの幕開けにぴったりな素晴らしい演奏。
余韻に浸っている隙も無く、すぐに出番。大きなステージにピアノとギターだけ。どことなく孤独な演奏だったけれど、どうにか無事終了。まぁまぁの出来かな。

その後はのんびりと客席でコンサートを味わう。
さすが大御所達ばかりなので、いい演奏と歌。またしてもなのだけれど、普段ロックばかりに接している耳には、どの音もとてもキレイで心地よい。当たり前の事なのだけど、チューニングがいい!

そんなステージを傍観しながら何となく思った。
「フォークは人と繋がる音楽、人との協調(演奏者もオーディエンスも)を楽しむ音楽。対してロックは独りよがりで自己愛の強い音楽、人を拒絶したがる音楽」
そう思うと確かに昨日の出演者の方達は明らかにフォークで、早川義夫さんと僕は明らかにロックな人なのだろう。仲良しでも中川五郎さんと早川さんの大きな違いはそこなのかな。

初めて話しをできた高田漣君の素晴らしい演奏を聴いてから、会場を後にし unsuspected monogram のリハーサルへ向かう。

さて、 unsus。とても順調・快調!新曲達もいい感じに仕上がって来た。まだ細かいところの修正・改良は必要だけど、アウトラインとしてはかなり良い仕上がり。
皆が好き勝手に出す爆音の中で、先ほどの「フォークとロックの違い」を思い返す。unsuspected monogram、明らかに後者。みんな愉快な程に身勝手!


<生前、渡さんが愛用されていた自転車。「これなら転ばないから(いつも酔っぱらいのため)」と言ってたそうな>
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ふと思った。
普通に考えて、余命あと25年ほどの人生。4半世紀と思えばまだまだ先は長くもあり、でもたった25年でもあり。その間、何をしてゆくのだろう。

少なくとも、あと10年はバンドを続けたい。身体が動いてくれれば15年。その時72歳!ロック・ミュージシャンとしては最年長の部類に入っているかな?それとも先輩のDavid Bowieや Rolling Stones もまだ続いているか?

早川義夫さんとの演奏。もしこの先も早川さんが僕のギターで歌ってくれるなら、あと5年?10年?20年?
これは先が読めないけれど、80代になっても歌ってくれていたら、それはステキだ。Henri Salvadorは83歳で新作を発表し、ミリオン・ヒットさせたのだから、もちろん可能なのだろう。

ぎりぎりまで音楽を続けられるかも知れないし、もしかしたらさっさと止めてしまうかも知れない。
その後にも自分が集中し続けられる”何か”を見つけられたら幸せだ。

やりたい事は山のようにたくさんあって、でも時間は限られていて。

そう、やりたい事は”たくさん”。料理も裁縫も音楽も勉強も・・・。でも本当は何をしたいのか?何をしたらいいのか実はわかっていないのじゃないか?やりたい事が見えていないから闇雲に動き続けてしまうだけなのかも知れない、とも思える。

約4半世紀。時間も人も人生も、大切に過ごしていけたらいいな。


<四日市ガリバーにて。  photo by ガリバー・ママさん>
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resize1254.jpg 今月の早川義夫さんの池袋鈴ん小屋でのライブに、元ジャックスの水橋春夫(Gtr)さんが参加する。

水橋さんには以前仕事でお世話になっているので、よく知っている間柄なのだけれど、ミュージシャンとしての水橋さんは僕が16歳頃の記憶で止まっている。

resize1236.jpgともかく、そんなことで予習を兼ねて旧きジャックスの音源を久しぶりに真剣に聴いてみた。 『LEGEND 40th Anniversary Box』と銘打たれたボックス・セットのサンプル版を頂いていたので、3枚組の中から東芝EMI『ジャックスの世界』と言うアルバム。


話しが前後するが、僕がジャックスと出会ったのは確か16歳・高校2年の頃。音楽雑誌のページの小さな欄に「ヤマハ・ライトミュージック・コンテスト 2位入賞のグループ」として紹介の記事が載っていた。そこにあった小さな写真。サングラスでストレートの長髪(それも当時としては異様なほどの)ボーカリスト。咄嗟に「あ、聴いてみたいな・・・」と思った。(そんな経験はこのジャックスとずっと後の時代に出会ったザ・ブルーハーツだけだ)
ほんの数ヶ月後当時の僕のバンドメンバー舟津君から「ジャックスのコンサートがあるから行こうよ!」と誘われた。彼がどこでどうジャックスに興味を持っていたのか思い出す術もないが、僕らはお茶の水・日仏会館での『ジャックス・ショー』に行った。
まだ高校生の僕らにとっては当時のアンダーグラウンド・カルチャーは異様なものであった。イケナイ場所に足を踏み入れてしまった感覚。でも、贖いきれない興味と刺激に満ちた感覚。

オープニング・アクトに遠藤賢司が登場。もちろん初めて接する歌。素晴らしかった。こんな歌があるんだ!と興奮した。『猫が眠ってる』『夜汽車のブルース』『本当だよ』が秀逸だった。
しばらく休憩の後出てきたジャックスの演奏・歌・・・僕の半世紀以上の人生の中で、あれほど大きな衝撃を受けた音楽との出会いは無かった。歌・言葉・演奏・容姿・その場の空気の全てが完璧に調和しあらゆる芸術をも超越したアートに感じた。とてつもなく力に満ち、とてつもなく繊細で、とてつもなく屈折し・猥雑で、言わば初めてのオナニー以上の体験を知った。
その後は当然の様に、ジャックスが最大の目標になった。全てを知りたくて新宿風月堂で早川義夫さんに会い話しを聞いたり、全曲カバーしてみたり。

間もなくジャックスのレコード(タクトからのシングル)「からっぽの世界」が出た。すぐに手に入れた。
しばらく後東芝EMIに移籍し、メジャーデビュー。『ジャックスの世界』と言うアルバムが出た。当然飛びついた。が、何か違和感を感じた。もちろんそれこそレコード盤が磨り減るほどに聴き返したが、その違和感は消えなかった。
その後ジャックスの追悼盤と言うべき『ジャックスの奇蹟』が発表され、もちろんすぐさま手に入れ聴きまくり・・・更なる違和感を感じた。

それから数十年経ち早川義夫さんと奇しくも一緒に音楽をできる様になる。言わば『神』のような存在だった人とだ。こんな嬉しいことは無かった。
そんな頃にも時折『ジャックスの世界』を聴き返したりした。やはり『違和感』は消えなかった。当時のリアルタイムの早川さんの歌声とあまりに違う。僕があれほど感動したジャックスと何だかわからないけれど、別の音楽に聴こえる・・・。

そんなアルバム『ジャックスの世界』を今日久しぶりに聴く。やはり同じ違和感を感じながら。僕があんなに好きだったのは何故だろう?このバンド・この音源のどこにあれほどの力が有ったのだろう?ただ時代が僕にそういう錯覚を抱かせたのだろうか?

職業音楽家・プロデューサーとしての耳で冷静に聴き、誤解・非難を怖れずに書くなら、残念ながらこのレコード、その特異な楽曲のアート性に触れない限りは、ベースの谷野氏の演奏を除いてあまり評価できるところは無い、と言う結論に至った。
どこか『消化試合』的な演奏。木田さんのドラムは無駄に空気を切り裂き、水橋さんのギターは居場所の無くなった迷い犬の様に彷徨い、早川さんの歌はどこか拠り所無くその持てる”力”を無駄遣いし、谷野氏のベースだけがどうにかギリギリ冷静を保っている様な。

ところが!アルバム『ジャックスの世界』が終わりボーナス・トラックに入り、その感覚は一変した。
この音源はタクト時代のものだろうか?手元に資料が無いのでわからないが、これこそ正に僕の十代の記憶に鮮明に残っているジャックスの音・歌だ。
「からっぽの世界」の真っ直ぐな歌声、全ての音が生き生きと無駄なく絡み合い。そこに見えるジャックスは東芝時代とは全くの別物だった。まぎれも無く生きたバンドとして、バンドならではの奇蹟が起きている。サビでリバーブが深くなるのは当時ならではのギミック、今でこそ恥ずかしく感じるのだけれど、それ以外は完璧な表現だと思う。録音も当時としては考えられないくらい良いものに思える。
「マリアンヌ」のずっとスイングし続ける6/8のドラム。バンドの誰もが素晴らしい演奏だ。そのオソロシク優れたバンドをバックに歌う早川義夫。そう、この声だ!僕にあれほどの感動を与えた声・歌だ!!
水橋さんの歌う「時計を止めて」もこのボーナス・トラックは素晴らしい。アルバムで感じる妙な歯がゆさも無く、すっと入ってくる。

聴きながら、こんなバンドが今あったらとんでもないな、と思う。恥ずかしくって僕はバンドなど出来ないのではないだろうか。

ジャックスを聴き終わり何とは無しに『Radiohead』をかけた。ただのポップスに聴こえてしまった。
ジャックス・・・真にAlternativeなバンドだったのだろう。そして改めて、時代に翻弄されたバンドの不幸な姿に気づく。


ジャックスに関する早川義夫さんのコラム

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